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図解 世界資源マップ - 中国の鉱物(金属)資源、日本の少子化など

名前: 小川 邦久 リンク: http://kunisan.jp/ 日付: 2010年4月9日
図解 世界資源マップ - 中国の鉱物(金属)資源鉱物資源について勉強しようと思い、「図解 世界資源マップ」という本を購入しました。この本には、鉱物資源だけではなく、石油や石炭などの燃料資源、水やとうもろこしなどの食料資源についても、それぞれの産出国の世界シェアや、主な消費国などが記載されています。

この本をざっと読んで、中国の国力というものを改めて感じました。中国で産出される主な資源はこんな感じです。

鉱物資源: アルミニウム(ボーキサイト)、鉄(鉄鉱石)、錫(スズ)、亜鉛、チタン、タングステン、モリブデン、バナジウム、マンガン、レアアース(ランタン、スカンジウム、イットリウムなど)
燃料資源: 石油、石炭
食料資源: とうもろこし、米、小麦、砂糖

日本は原料を輸入して商品を製造し、それを海外に輸出して利益を得るということで、長年「工業国」と言われ続けていました。しかしここ数年、中国の安い人件費などもあって、価格の安い中国製品が世界を席巻するようになりました。また、中国自体も巨大な市場と言えますが、資源の豊富な中国が自国で「原料→製造→商品」の流れをどんどん作れるようになると、原料輸入と商品輸出のどちらも輸送コストがかかってしまう日本は不利と言えます。人件費の高さも合せて、今までのやり方で中国で成功を収めることはとても困難です。

日本国内の製造業は衰退の一途をたどっていますし、輸出については上記の通り中国がどんどん強くなっていて大きな期待はできません。国内需要についても少子高齢化が進む一方で、今後大幅に増えることは望めません。技術立国と言われていた日本も、最近では中国の技術力が上がっていて、今まで「中国では作れない」と言われていたものも、どんどん中国で製造されるようになってきています。また日本は少子化の影響もあって、絶対的に若くて優秀な技術者が増えづらいということも問題です。

少子化に目を向けると、結婚適齢期にあたる人たちが、この不況で仕事が見つからずにまともな収入がなかったり、仕事がある人でも毎日夜遅くまで残業したり休日まで仕事したりなど、男女の出会いの機会がなかったりします。仕事があっても収入が少なく、「十分なお金が貯まるまで…」ということで、婚期や子供作りが遅くなる傾向もあります。また、運良く結婚して子供ができたとしても、保育園の「待機児童」の問題もあったりして、「仕事をしながら子育て」の環境が整っていない一面もあります。女性が出産で一旦仕事を辞めてしまうと、仕事を再開しようと思っても保育園に子供を預けられない限り仕事に就くことができず、しかし「現状で仕事をしていない」ということから、優先順位の関係で子供を保育園に預けることができない、というジレンマに陥っている人が沢山います。「子供が2人欲しいものの1人で精一杯」という状況の人も多いです。

私としては、若い人にできるだけ残業させないようにしつつ休みを取りやすくして、現状でなかなか仕事が得られない人にも仕事が回るようにすることと、給与面も単純な年功序列ではなく、若くても優秀な社員にはそれなりのお金をあげるような仕組みに変えていく必要があると思います。これを現状のまま企業の競争原理に適応させるのは難しいと思うので、「法整備」というものも必要になってきます。もちろん、待機児童の問題についても待ったなしで改善が必要です。

色々なことが絡み合いながら負のスパイラルに陥ってしまっている日本ですが、なんとか産業の方も立て直したいものです。「日本ならでは」ということで、工業なら知的財産権の確保、あとアニメやゲームやテレビ番組や音楽などのコンテンツ産業、その他にも日本の歴史資産を生かした観光立国化など、海外からお金を得る色々な方法は色々とあるとは思います。それを世界にPRできる人材を育てることも大事になってきます。

「日本は駄目」という悲観論や「建設的なアイデアのない政治批判」ばかりでは、日本が立ち直ることはまず不可能だと思います。あと、建設的な意見、特に独創的な意見に対して、「出る杭は打たれる」的な文化も、立ち直りプロセスの邪魔になっていることも否めません。皆が変化に寛容になる必要もあると思っています(もしくは、「出る杭を打つ」的な消極的な考えに対して覆す力が欲しいところです)。

本の話題から随分と逸れてしまいましたが、中国と日本の国力を比べると、思わずそんな気分になってしまいました。





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