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空港に到着してすぐ、カウンターでチェックインして出国ゲートに向かった。パスポートにスタンプを押してもらった後、故障で動かないエスカレータを上り、登場ゲート前で待機していた。
出発までかなり時間があったので、暇をつぶすためお土産屋に入った。ケニア・シリングがまだ多少あまっていて、両替も出来たのだが、そのままお土産に使ってしまうことにした。ここでもカンガが売っていて、値札に1,200シリング(約1,872円)と書いてある。ナイロビ市内のお土産屋では、言い値が800シリング、その後さらに値引きがあったことを考えると、「やはり空港のお土産屋は高いな」と思った。空港のお土産屋で、しかも値札がついているのでは価格は安くならないだろうと思ったが、ダメもとで聞いてみた。
「町のお土産屋ではカンガは800シリングで、その後値引きもしてくれましたよ。1,200シリングって書いてあるけど、安くなりませんか」
「うーん、1,000シリングまでなら下げてもいいけど、それ以上は無理だね」
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[ ナイロビのケニヤッタ・アベニュー ]
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やはり高いと思ったが、1,000シリング札が1枚残っていたので、値下げの努力を買ってそのまま購入することにした。品物を袋に入れもらう途中、あることに気づいた。ここでは2枚1組で販売しているのだ。ガイドブックにも「カンガは通常2枚1組で売られている」と書いてある。ナイロビで買ったものは1枚800シリング(約1,248円)、こちらは1枚あたり500シリング(約780円)と、空港のお土産屋の方が断然安い。こんなことだったら、入国の時から価格チェックをしておくんだったと思ったが、時すでに遅し。
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3時間ほどビールを飲んだりしながら時間を潰して、ようやく搭乗30分前になった。空港職員にパスポートと搭乗券を見せて、金属探知機を通ると警官が3人いた。そのうちの1人に「ちょっと待て」と言われた。体を上から下まで全部触って調べられ、さらに手荷物のリュックを開けるように要求された。中にはパスポートとガイドブック2冊以外に特に何も入っていなかったのだが、パスポートをチラッと見て、ガイドブックのページをサーっとめくられた。もちろん何も特別なものなどない。それから財布の中身をチェック。続いて質問。
「ケニア入国の目的は?」
「観光です」
「滞在場所は?」
「ナイロビ、マサイ・マラ、ナクル、サンブル」
普通に答えた。すると別の警官がやってきて、また質問をしてきた。
「ケニア入国の目的は?」
「観光です」
「仕事ではないだろうな」
「違います。観光です」
「滞在場所は?」
「ナイロビ、マサイ・マラ…」
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そうこうしているうちに、3人目の警官までやってきた。この警官はバッグの横に置いてあった財布を見て、「中身を見せろ。いくら入っているんだ」と言ってきた。中にUS$1ドル札が16枚も入っていたので、財布が膨らんでいて気になったのだろう。でも紙幣は1ドル札のみで、他には何も入っていない。お土産を買ったばかりで、ケニア・シリングも細かいコインしかない。この警官は財布の中身を見ると「なんだこれしかないのか。もっとあると思っていた。もう行っていい」と言って、残念そうな表情を見せた。
時間が来て、アムステルダム行きの飛行機に乗ってからも、ケニア警官のことを考えていた。
悪循環が、いつか止まればと思う。
旅行記おわり
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