中小企業のIT管理
トラブルシューティング - 問題の切り分けとトラブルシューティング
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[2009/1/23更新]

 パソコンやネットワークのトラブルを復旧させるためには、まずは原因を特定させる必要があります。例えば、「ホームページが全く閲覧できない」という現象が起きた場合に、どのようにして原因を特定していくか考えていきましょう。

 まず、他のユーザーにも同様の問題が発生しているか確認します。他のユーザーに発生していないようなら、そのパソコンの設定に問題があるか、そのパソコンに接続されているネットワークケーブルに問題があるかのどちらかの可能性が高いです。逆に他のユーザーにも同様の問題が発生している場合には、社内の光端末、ルーター、スイッチングハブなどに問題があるか、契約しているISP(インターネットサービスプロバイダ)や光回線業者で障害が発生している可能性があります。他のユーザーにも同様の問題が発生していて、ISPや光回線業者では障害が発生していないことが確認できたら、社内のネットワーク機器(ルーター、スイッチングハブなど)の異常を疑います。次にあるパソコンからコマンドプロンプトで他のパソコンにPingを飛ばしてみます。するとちゃんと返答が帰ってきました。しかし、ルーターへPingを飛ばしたところ、返答が帰ってきませんでした。これにより「ルーターそのものの異常か、ルーターに接続しているケーブルの異常である可能性が高い」というところまで原因を絞り込めます。

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 このようにして状況を一つ一つ見ながら原因の特定を進めていくことで、問題解決へと繋げていきます。ただし、このように原因を追究していく方法は非常に効果的ではあるものの、このステップを自然と踏めるようになるまでは、ある程度の知識と経験が必要になります。慣れないうちはトラブルが起きてもあわてずに、遠回りしながらでもいいので、一つ一つステップを踏んでいきましょう。それがIT管理者として将来の糧にもなります。

 システム障害時に外部の業者に原因調査や復旧お願いしているような場合でも、状況を見てある程度原因として考えられるものを限定してからお願いする方が、復旧作業者が事前に準備ができて、作業時間の短縮化、ひいては会社の業務を止めてしまう時間を短くすることにも繋がります。


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