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ネットワーク管理 - ネットワークの維持・管理
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[2009/1/23更新]

 ネットワークの維持・管理は専門的な知識や技術が必要になるため、外部の業者にお願いするケースが多いといえます。しかし、ネットワークについて、知っておくと便利な機能があります。

 Windows左下のスタートから、「ファイル名を指定して実行」をクリック、その後「cmd」と入れて「OK」ボタンを押すと、黒い画面の「コマンドプロンプト」が立ち上がります。この画面で色々なネットワークチェックをすることができます。コマンドとして特によく使うのは、ipconfig、ping、tracertです。

Windowsコマンドプロンプト スパテク242 Vista/XP/2000対応 (単行本(ソフトカバー))
Windowsコマンドプロンプト スパテク242 Vista/XP/2000対応 (単行本(ソフトカバー))

 「ipconfig」はパソコンのネットワーク設定を調べるのに使用します。ipconfigと入力してEnterを押すと、そのパソコンのIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイが表示されます。もしIPアドレスなどが空欄の場合には、ネットワーク設定に問題があるということなので、「マイネットワーク」の「接続プロパティ」やルーター設定、またLANケーブルが外れていないかなどを調べる必要があります。

 「ping」はパソコン-パソコン間、パソコン-ネットワーク機器間などの接続状況を調べるのに使います。例えばIPアドレスが192.168.10.2のパソコンへの接続をチェックする場合には、「ping 192.168.10.2」と入力してEnterを押します。ネットワークが繋がっている場合には、返答までに要した時間が表示されますが、何らかの理由でうまく接続できない場合には"Request timed out"と表示されます。「ping www.google.com」など、ホームページアドレスを指定することも可能です。

 「tracert」はネットワークの経路を調査するのに使用します。例えば「tracert 192.168.10.2」と入力してEnterを押すと、そのアドレスのパソコンまでに中継する機器がIPアドレスで順番に表示されます。もし中継機器に何らかの問題が生じると、そこから先のIPアドレスが表示されなくなるため、ネットワーク障害時に「tracert」コマンドを使って、最後に表示されたIPアドレスの機器をチェックすることで、問題が解決する可能性が高くなります。

 これらのコマンドをうまく使うことにより、問題の原因を絞り込むことができます。ネットワーク管理を外注している場合にも、このコマンドで事前に調べた情報を伝えれば、外注先の担当者が問題の切り分けを行いやすくなります。問題の切り分けができれば、対応もそれだけ早くできる可能性が高くなります。


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