金属結晶の粒界と再結晶に関する疑問と回答

金属結晶の粒界と再結晶に関する疑問と回答例です。

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Q.「焼きなましでは、1)転移がシンクに向かって徐々に移動する『回復』と2)転移が結晶粒界の通過により消滅する『1次再結晶』の2つにより内部応力が消滅する。どちらがどれだけの割合で発生しているかは判断が難しい」とあります。
1次再結晶については、「転位密度」と「粒界移動の駆動力」が比例するということで、歪が大きいほど焼きなましによる再結晶が進みやすい(内部応力が除去されやすい)イメージがつきやすいです。
転移についても時間と共に拡散するイメージはつきます。しかし、転移が材料表面にある結晶上にあるなら、転移が抜けていくのは想像できますが、材料内部にある場合には、結晶粒界を超えていくのは難しいイメージですが、実際はどうなのでしょうか?ここでいう「シンク」とはどこなのでしょうか?

A.先生より回答
→シンクは材料表面、結晶粒界(移動した上で新たな結晶粒界の一部になる)と考える。転移が結晶粒界を超えることはない。

Q.「塑性変形により欠陥(転移)が導入される」とあるのですが、どこに転移が導入されるのでしょうか?
1)今までにある転移がさらに成長するということなのでしょうか。
2)それとも今までにある転移や粒界などをきっかけにして転移が導入されるのでしょうか。
3)それとも何もないところから転移が生まれるのでしょか(正常な結晶格子を壊すのは相当なエネルギーが必要と想像できますので、これではないと思いますが)…。

A.先生より回答
→転移の両端の部分から出たり、何もないところから出たりする可能性もある。

Q.測定範囲は?

A.先生より回答
→マイクロX線で結晶内のみ見ているのだろう。

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