銅合金の種類と用途

銅合金の種類と用途について、純銅との比較をしつつ簡単に説明します。

※本ページは自己学習のために作成されたもので、内容の正確性や完全性は保証しません。


純銅:耐食性が優れている、電気・熱伝導が高い、塑性加工が容易である。電子機器には欠かせない。

青銅:鋳造性、耐食性に優れており、機械部品、軸受合金や鐘、美術品、銅像、日用品などに使用される。代表的なものはスズ青銅。純銅よりも強度が高い。スズ含有量の上昇と共に電気・熱伝導は下がる。この他にリン青銅、アルミニウム青銅、ニッケル青銅、マンガン青銅などがある。

黄銅:鋳造性、加工性に優れ、色調が美しく安価。最も広く利用されている銅合金。第三元素を添加した特殊黄銅も広く利用されている。亜鉛の含有量の上昇と共に、電気・熱伝導は下がり、また腐食割れを起こしやすい。スズ(腐食に強い)、マンガン(強度高い)、ケイ素(鋳造性と対海水性)、ニッケル(耐食性と耐熱性)、アルミニウム(対流水の摩耗性)、鉛(切削性)、鉄(強度高い)を添加したものもある。鉛の代わりにビスマスが使われることもある。

Cu-Mn:機械強度が高い。蒸気管、蒸気弁、タービン翼などに使われる。電気抵抗高い。

Cu-Ni:延展性に優れており、耐食性も良好。Ni10~30%のものは白銅と呼ばれ、特にNi25%のものは貨幣合金として用いられている。硬く刻印性が良く、刻印が摩耗しづらい。

Cu-Ni-Si:コルソン合金と呼ばれ、電気伝導性が高く、硬い。

Cu-Be:Be含有量が2%の物は強度が高く、1%以下のものは高電気伝導性という特徴がある。酸化されやすいので溶解は真空中で行う。高強度のバネとしても利用される。

耐熱性銅合金:Cu-Ag、Cu-Cr、Cu-Ti、Cu-Zrなどがある。
 


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