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製作: 小川 邦久

5日目 2003年4月30日(水)波の音の聞こえるテント

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 今回の旅行のハイライトとも言える、コルコバード国立公園のツアー初日。実はツアーを申し込んだものの、3泊4日のツアーであるということ、1日だけ国立公園を歩くツアーがあること、あと飛行機とタクシーと船に乗るということしか説明を受けていなかった。いったい何があるのだろうとわくわくしながら、タクシーでトビアス・ボラニョス空港に向かった。

[ プロペラ機からの風景 ]
WMV形式動画(7秒/243kb)
 飛行機は17人乗りのプロペラ機で、厳しい荷物の重量制限があった。2人分の荷物を合わせて20kgをちょっと越えるぐらいだったのに、往復US$10分のペナルティを払わなければならなかった。ツアーの始めから損した気分になってしまった。
 さらに9時のフライトのはずが、10分前になっても何のお呼びもかからない。おかしいなと思いチェックインカウンターに聞くと、「こちらに来る飛行機が遅れているので、30分ほど遅れて出発する」ということだった。
 言われた通り30分遅れで飛行機は飛び立った。しかし、ジャンボジェットに比べると、揺れがかなり大きく感じられる。プロペラと翼が窓のすぐ外にあるし、キャノピーツアーよりましなものの、ちょっとだけ恐かった。

 約30分でパルマール・スル空港(Aeropuerto Palmar Sur)に到着。滑走路は砂利が敷き詰められたシンプルなもので、空港の建物も日本のどこかの無人駅みたいな感じだ。飛行機を降りると、地元の子供達が荷物を運んでくれる。サンホセに比べて標高が低く海に近いせいもあり、蒸し暑く感じた。
 ここですぐにタクシーに乗り込むはずだったのだが、運転手が別の人をピックアップに行くとかで、またここでも待たされてしまう。何もすることが無くボーっとしている間に、先ほど乗ってきた飛行機はサンホセに戻るため再び飛び立ち、その後小学生の女の子数名が自転車で滑走路を横切って行った。
 30分ほどすると、乗客2人を乗せたタクシーがやって来た。

[ パルマール・スル空港 ]
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 空港のそばの道路は舗装されていたが、しばらくするとでこぼこの悪路になった。車が縦に大きく揺れる。コスタリカは本当に悪路が多い。
 途中で乗客1人を下ろし、20分ほどでシエルペ川の船着場に着いた。もう1人の乗客はオランダ出身の旅行者で、7週間かけて中米を回っているとのこと。名前をベン(Wen)といい、今回のコルコバード国立公園の宿泊場所が3泊とも一緒ということだった。


[ 海を進むボート ]
WMV形式動画(17秒/502kb)
 ボートに乗る。乗客は私達3人だけだ。周りを見ると水草があたり一面を覆っていて、川の流れと一緒にゆっくりと進んでいる。何となく幻想的な雰囲気で楽しかったが、操縦士にとっては水草はプロペラにからみつくため単なる厄介ものらしい。
 シエルペ川は海に近く、潮の満ち干によって流れが変わる。ボートは水の流れとは逆の方向へどんどん進む。時折激しい雨が降る。30分ほどすると水草がぽつりぽつり程度しかなくなり、それからしばらくして海が見えてくる。海に出るとうねりと共に船が大きく上下に揺れる。時折波に持ち上げられて「バンバン」と音を立てながら、ボートは海岸線に並行に進んでいく。

 シエルペ川の船着場を出てから約1時間、前方のヤシの木の陰に青いテントがいくつか見えた。ボートが砂浜に近づいたところで、テントの方から2、3人近づいてきた。
「そこで靴を脱いで船を下りて」と言われる。ここには船着場がないので、砂浜の水の浅いところでボートを降りるしかないのだ。どうやら、ここのテントで3泊ということのようだ。空、陸、川、海と長い道のりを経て、ようやく宿泊地までたどり着いた。
 テントの中にはベッドが2つあり、その間にある棚の上にキャンドルが置いてある。ここには電気も電話も無い様だ。事前の注意はなかったものの、懐中電灯を持参して正解だった。

[ 宿泊したテント ]
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[ テントキャンプ前 ]
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 テントの中をものめずらげに観察したあと、すぐ裏にある食堂に行く。天井を見上げると蛍光灯があった。ここと共同トイレだけは電気が通っているようだ。川の流れでモーターを回して電気を作っているらしい。
 食堂でここの経営者のカルロスより説明を受ける。
「今日はこれからすぐ昼食で、その後は海岸沿いを歩くのもいいし、裏のトレッキングコースから山を登っていくのもいい。明日はコルコバード国立公園の1日ツアー、あさっては自由行動なのでダイビングや乗馬などオプションツアーに参加したい人はお早めの申し込みを。夕食は毎晩6時半なので遅れないように」
 ようやく今回のコルコバード国立公園ツアーの全ぼうが見えてきた。

 昼食の後、カルロスに言われた通り、海岸沿いを歩いてみることにする。ヤシの木が無数にあり、その間の小道を歩いていく。枯れ落ちたヤシの葉の上をバシリスクやトカゲが走る「がさがさ」という音が何度か聞こえる。
 あと、馬を数頭見かけた。ここでは車が通れるような道は無く、交通手段は陸上では馬か、海上のボートしかない。
 1時間ほど歩いたところで、ベンと合流。後からテントを出発して追いついたらしい。ベンと一緒にもう1時間歩いて、テントに戻ってきた。途中アグーチというねずみの大きくなったような哺乳類を発見した他は、珍しいものは見かけなかった。

[ バシリスク ]
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[ 太平洋に沈む夕日 ]
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 その後、テントの前のベンチで海を見ながらビールを飲む。波の音を聞きながら、雲が流れていくのをぼんやりと見る。ここでは時間がゆっくりと流れていく。
 日が暮れてきた。空が橙色に染まり始め、だんだんと赤みを増す。日が沈むと空は暗くなり、それから無数の星が現れる。上空では木星が一番明るく輝いている。
 ビールに加えて、この情景に自分達がいることにもすっかり酔ってしまった。たまにはこういうのもいいものだ。

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