
製作: 小川 邦久
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チャイナタウンのジェニー

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おススメの本: 乗馬への道〈Vol.10〉タスマニア馬紀行
- 1996年8月20日 ロンセストンにて -
タスマニアに到着した後、私はロンセストンに4泊しました。
普通はこんな小さな町に4泊もする旅行者なんていないと思いますが、
個人的にカタラクト渓谷が気に入っていて、毎日2時間同じコースを歩いたりもしました。
それでも全然飽きがこなかったので、やはり相当自分と相性のいい町なんだなと勝手に決めつけていました。
その4泊目、宿泊先のバックパッカーズで、キャサリンという私と同じ年ぐらいのイギリス人女性と、ジェニーさんというシドニーのチャイナタウンからやってきたおばさんに出会いました。
ジェニーさんは一人旅というのが生まれて始めてだ、ということでわくわくしながら話をしていましたが、バスツアーの予約をがんじがらめに入れてしまって、他に行きたいところがあるのにどうしようと少し困っていました。
そのバスツアーも決して安くはなく、個人でバスを使って行ったほうが断然安く上がるような感じでした。
いろいろとジェニーさんから話を聞いてみると、次の日にカタラクト渓谷ツアーを予定していると分かりました。
しかし、カタラクト渓谷はそのバックパッカーズから歩いても10分ほどで、ツアーを使っていくような距離ではないことを教えてあげました。
キャサリンもすでにカタラクト渓谷に行ってきたということで、二人で見どころを教えてあげるから、明日のツアーはキャンセルした方がいい、ということになりました。
次の日の朝、ジェニーさんは私たちのアドバイス通りカタラクト渓谷をぐるっと一周、自分の足で観光してきました。
バックパッカーズに帰ってきたジェニーはまるで子供のように喜んでいましたので、自分としてもよかったと素直に思いました。
キャサリンはすでに別の目的地へ向け出発してしまったのですが、ジェニーさんに話を聞いたところ、私の予定と同じ2日後にホバートに到着予定ということでした。
ジェニーさんはロンセストンにもう一泊でしたが、私は西部のストローンへ向け出発しなければいけなかったので、一応ホバートで泊まる予定のバックパッカーズの住所を教えておきました。
2日後の夕方、私は予定通りにホバートに到着、バックパッカーズも当初の予定の所に行きました。
そのバックパッカーズは入り口を抜けてすぐにキッチンがあるのですが、すでにジェニーさんは到着していて、何か料理を作っていました。
こちらから声をかけると、ジェニーさんも「待ってました」という感じで迎えてくれました。
再会を祝って、というわけではありませんが、次の日は一緒にホバート観光をしようということになりました。
まず、ぐるっと市内を一周して、その後タスマニアン・デビルを見に動物園に行く計画を立てました。
しかし、市内観光を終えていざバス停に行ってみると、動物園到着予定が午後3時20分だったのですが、動物園発の最終バスがなんと3時30分だったのです。
結局その日は動物園をあきらめ、適当に市内をぶらぶらしていました。
夜になり、今度はカジノに行こうということになりました。
ホバートにあるレストポイント・カジノはオーストラリアでも一番最初にできたカジノで、話の種にもなるし、ということで行くことになりました。
私はもともとパチンコ、パチスロ、競馬、麻雀何でもオーケーのギャンブル大好き人間なので、実は行きたくてどうしようもなかった、というのが本音でしたが。
カジノに到着してまずは二人ともルーレットを始めました。
私は運良く最初のほうで、18倍が2回あたり(と言ってもお金が無いので掛け金$2でしたが)、結構楽しくやっていたのですが、ジェニーさんは全然当たりませんでした。
コインを一枚ずつ、しかもスプリット(一度に2つの番号に掛ける方法。当たると18倍)で掛けていたので、当たる確率はもともと高くはなかったのですが、明らかにいらいらしているのがわかりました。
この辺はギャンブルで熱くなる中国人の血が流れているな、なんて思いましたが、それにしても全然当たりませんでした。
私の方もその後は尻すぼみで、スロットマシンなどでも負けてしまい、結局トータルでプラス6ドルにまで落ち込んだところでやめることにしました。
ジェニーさんは合計$20ほど負けていましたが、結局そのまま帰ることにしました。
帰りはタクシーでしたが、ジェニーさんは「何であたらないの」をやたらに連発していました。
その後ジェニーさんはシドニーに戻ったのですが、これがきっかけで毎晩カジノ通いに、なんてなっていないことを望んでいます。
< キャサリン、ジェニーさんと >
ロンセストンのバックパッカーズで
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