スキー検定(基礎スキー技能テスト)1級合格への道2001
2000年シーズンに野沢温泉スキー場でスキー検定2級に合格し、翌2001年シーズンにサンアルピナ鹿島槍スキー場でスキー検定1級に合格した管理者の、日記形式のメモをまとめてみました。(当時の)ノーマルスキーからカービングスキーへの転換期でもあり、スキー検定内容が大幅に変更されてまだ2シーズン目でした。これからスキー検定1級合格を目指す方の参考になればと思います。 2001年1月3日~6日(4日間) 白馬岩岳スキー場、白馬八方尾根スキー場 1月3日~5日 大雪の中一人で練習 うまそうに滑っている人を参考にして真似をして滑る。 1月6日 プライベートレッスンを受講 ポイント ■大回りターン ・ターンの荷重切り替えし時に肩をスキーの板側に倒すようにして、次ターンの切り替えしをスムーズに行うようにする。特に右ターン時にこれが不十分だった。 ・重心を低くする。 ・カービングターンは、外足に全体重を乗せるようにして、雪面を切るようにターンする。力のベクトルがスキーの板に対して垂直になるようにする。ひざは内側に倒しこまない(外スキーと内スキーの倒し角は平行)。初歩の段階では内足は置く程度で体重を乗せないように。 ・スキッディングターンは外足の土踏まずに体重を乗せるが、足を軸にして、スキーをずらして曲がるような感じをつかむ。 ・カービングターンとスキッディングターンの使い分けをできるようにする。 ■小回りターン ・重心を低くする。 ・左右のターンのバランスをよくする。 ・なにしろ慌てない。暴走は絶対厳禁! ■複合滑走 ・基本は大回り(2ターンほど)、小回り(4ターンほど)、中周り(4ターンほど)の順番。 ・大回りは攻めるような形でスピードに乗り(カーブを縦に長く)、そこからリズムを変えて小回りに入り(慌てないこと)、そして最後に中ターンで仕上げ。 ・なにしろ慌てない。暴走は絶対厳禁! ・積極性を見せる演技を。 2001年1月19日~21日(3日間) 五竜とおみスキー場(現:白馬五竜スキー場) 社員旅行でのスキー。スキー検定1級合格者と3日間ほぼ一緒に行動した。 2001年2月3日(1日間) サンアルピナ鹿島槍スキー場 スキー検定1級合格者と一緒に行動した。下記ポイントを教えてもらった。 ■小回りターン ・自分のリズムをもつようにする。例えば「氷雨」などは少々ゆっくりめで自分に合う。ひとつのリズムを軸に、コースの状況に合わせてテンポアップをしたりダウンしたりする(8ビートなど)。 ・いつでもとキュッと止まれるような制動(常に安定感)。最初はワイパーのような感じで、感覚をつかむ。目標は円を書くようにしてターン。 ・最初のすべりだし(最初の1、2ターン目)をしっかりやる。だらだらやってスピード制御不可能にならないように。慌てず制御可能にする。 ・左ストックを付くときだけ、変な格好(ストックが横になっていた)だったが、安定した小ターンができるようになってからは見られなかった。今後も要検証。 ■複合滑走 大回りでスピードが出すぎたのを小回りでスピードを殺す感じ(「いつでもキュッと止まれるような感じ」を思い出す)。大回りの時からスピードを殺すことのないように。 あと、検定とは関係ないが、深雪(新雪)の場合にはちょっと後傾ぎみにトップを浮かすと楽に滑れる。自然に雪が板の下にもぐりこむため。板が自然に体の方に近づいてくる。 2001年2月10日~11日(2日間) サンアルピナ鹿島槍スキー場、五竜とおみスキー場(現:白馬五竜スキー場) 2月10日 サンアルピナ鹿島槍スキー場 1級検定 初の1級検定。しかしスキー&ブーツを持参できず、レンタルスキーを借りての挑戦だったが不合格。以下の基本的なことを再認識した。 *自分のスキーブーツ+板ですべること 当り前ではある。朝一で借りたスキーはL=155cmのレディース用の上(レンタルショップにまともなカービングスキーはこれしか置いてなかった)、ブーツがリアエントリータイプ。自分のはいているスキー(L=180cm Pureカーブ)と全然違うこともあり、滑りが非常に不安定であった。そのため一度滑って返却。次のレンタルショップで借りた板はL=175cmと、長さは自分の持っているものに近いものの、Rがかろうじてある程度の初期のカービングスキー。ビンディングもノーマルスキー同様のもので上げ底が無く、取り付け位置も重心より少し後ろのような気がした。加えてここもブーツがリアエントリーしかなく、さらに最初に借りたブーツはかかとが上がってしまい、非常に不安定なすべりになった。一度滑ってブーツをかかとが上がらないものに変えてもらったものの(これもリアエントリー)、やはりすべりに不安定さは残るような感じがした。一番の原因はブーツのくるぶしの角度が直角に近い形となっていたこと。今のスキーブーツはひざを曲げたときにちょうど重心が取れるような普通に前傾の形になっているが、このリアエントリーは初心者向けなのか、ひざを曲げるとそのまま後傾になってしまう。重心を取るために上半身を前に倒したが(猫背)、どうしても腰は後ろに行ってしまった。時間もないのでそのまま検定に入ることになったが、結局予想通り「腰が後ろ過ぎる」と言われてしまった。確かに普段でも後傾ぎみに滑ってしまうことがあるが、今回の場合は意識して前に重心をかけようと思っても後傾に見られてしまった。すねは真っ赤になるぐらい前にふんばったがだめだった。 板はまだしも、ブーツの不出来は致命的である。今後は検定に限らず、普段のスキーでも自分のブーツだけは持参するようにしようと思う。 *検定での復習点(合格者の滑り&検定員より) 天候は雪で、ゲレンデも混み合ってデコボコしており、コンディションは良くなかったが、その中でも合格者は安定した滑りを見せていた。 ・大胆にダイナミックに滑る スピードに乗った思い切ったすべりで。もちろんスキーのコントロールが出来ていることは重要(だからこそ難しい!)。細かいことを気にしすぎて、消極的なすべりにならないようにしたい。 ・ターンの荷重足切り替えし ターンの体重切り替えしの際には体を上に上げるような感じ。ただし、実際には上では無く、谷側に前に傾くような形にする。こうすることで、スキー板に常に体重が乗っている状態になる。 ・大回りターン(カービング要素) 外倒は行わないこと(ただしスキッディングターンでは外倒はスキーを回すのに必須)。ターン時にはひざを伸ばす筋肉で遠心力に負けないように思いっきりふんばるため、体全体が倒れる形に近くなる。岩岳のレッスンでは「基本はあくまで外足の片足荷重」ということだったが、今日1級を受かった人(6人中3人)の内2人は明らかに内足荷重をしていた。これはカービングの「応用編」ということで解釈すればいいか。 2月11日 五竜とおみスキー場 昨日に続きレンタルだったが、ここでもブーツがリアエントリしかなく、3足履いて最後のものがかかとの浮きが少なく、すねの部分も比較的固定されていたので選んだが、やはりすべりそのものは不安定に感じた。やはり最低でもブーツだけは持参した方がいいと再認識。 ・天候は大雪で、視界も悪い上、3連休で混雑していたが、このような悪いコンディションでも姿勢を崩さずに滑れるようにしたい。 ・体重切り替えしのタイミングで「体を前にもっていくような感じ」を実践してみたが、急斜面ほど効果がありそう。実際に体重を切り替える前に、「体を前にもっていくような感じ」を先にやると、ターンがスムーズに行く。これが正しいかは要検証。 2001年2月17日(1日間) 富士見パノラマスキー場 ・久しぶりに自分のブーツ&スキーで滑ったがやはり感覚的には一番。 ・アイスバーン気味だったが、やはり自分のスキーだとエッジがちゃんと立って、急斜面でもちゃんと荷重できた。 ・ここ最近では一番のスピードで練習。急斜面でスピードが出ても上半身が遅れないように(後傾にならないように)心がけた。 ・スキーの後の温泉はやはりいい。 2001年2月24日(1日間) サンアルピナ鹿島槍スキー場 2度目の1級検定。朝から雨が降っており、視界も悪い上、雪質は湿った砂のような感じでコンディションは最悪。しかも夕方からは気温が下がり、アイスバーン+でこぼこ状態となった。それでも何とか合格。しかしまだまだ課題はある。点数は以下の通り。 講習検定:大回り70点、中回り71点、総合滑降70点 規定種目:中~小70点、大回り69点 合計350点 合格ライン350点なのでギリギリ合格。5人中2番目の点数だった(3人は不合格)。検定員の話では「講習検定は各種目数回行うが、毎回初回はボーダーライン以下の滑りだった(正直緊張していた)。しかし2回目、3回目と慣れるにしたがってよくなっていた」 本当の本当にギリギリだったようだ。 *検定での復習点(検定員より) ・肩のラインを崩さないように ターンの時の体重移動は、肩のラインとスキーが平行四辺形の形で行うようなイメージ(1級合格の知人が言っていた「外足と内肩の1本のライン」のイメージと一致する)。特に大回りターンの時にこれがばらつくようだ。 ・高速でのカービングターン 「高速でカービングターンをするときは、必ず両足荷重で行う。そうでないと遠心力に対して体重を支えきれない」 荷重時には両スキーの間隔を十分に取り(肩幅程度。内足がエッジング操作の邪魔にならないようにするため)、常に土踏まずで荷重をするようなイメージを持つ。あと、スキッディングターンのような「前後への体重移動」は基本的に不要。 ・腰をもっと前に出す 今回のような深雪で不整地(デコボコ)で視界が悪いような場合(デコボコの影が見えないような状況)には、気を抜いてしまうと腰を引いて滑ってしまうようだ。あと、そのような場合に重心を保つため「猫背」になってしまうのも、結局腰が引けて見えるため芳しくない。どのようなコンディションでも体を前にもっていき、安定した滑りを心がけたい。 2001年3月3日~4日(2日間) サンアルピナ鹿島槍スキー場 1日目 ナイターでアイスバーン気味。大回り、中周り、小回り、リズム変化をそれぞれ復習した。スピードに乗った滑りが出来たが、やはり圧雪バーン~アイスバーンぐらいの方が、自分にとってカービングターンの感覚をつかみやすい。 ・大回りは1、2、3とゆっくりリズムを持って、体重移動をなめらかに行う。ターン後半から内足(山足)に荷重をかけるとスムーズにターンが出来る。スピードに乗って、ターン時に両スキーの幅を十分に広げ(外スキーを体から遠ざける→ひざを伸ばす力を使ってターン)、エッジの角付けをする。後傾にならないよう慌てずに。 ・中回りはスキーに体重が乗る感覚が一番分かりやすい。ターン時に両スキーの幅を十分に広げつつ、エッジの角付けをしてカービングターン。 ・小回りは「氷雨」のリズムで。スキッディングではあるものの、カービングターンも意識する。慌てずにいつでも止まれるようなスピードコントロールで。 ・リズム変化は、小回りの1ターン目でちょっと強めのブレーキをかけるとスムーズに行く。 2日目 朝から湿った雪が大量に降っており、コンディションは最悪。温度が高い雪の影響でゴーグルがすぐに曇ってしまうため視界も最悪で、さらに重くべたべたした新雪の下にデコボコの層があるなど、スピードを出しての滑走は危険と判断し、3回リフトに乗っただけで切り上げた。 2001年3月9日~11日(3日間) ニセコひらふスキー場(現:ニセコ グラン・ヒラフ) 強烈に寒く滑っていて顔が痛かった(-15℃)。午後から滑り始めだったが、ナイターからはスピードを出しての滑走。カービングターンを意識。同行した知人のRの小さいカービングスキーは、小回りターンが非常にやりやすかった。 ※2日目以降は風邪で38℃の熱を出して滑らなかった。 2001年3月20日(1日間) 富士見パノラマスキー場 初心者講習会を開いた。病気明けで感覚的には最悪だったが、初心者相手だったので特に問題なし。
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