サンフランシスコのんびり家族旅行
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2015年8月14日(金曜日) ヨセミテ国立公園バスツアー


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 朝5時半に起床する予定が、2時半くらいに目が覚めて、その後眠れなかった。合計4時間程しか睡眠できなかった。少し遅れて時差ボケが出てきたのかもしれない。


[ 宿近くの通りの朝 ]
 6時半頃宿を出る。少し明るくなってきている。いつもの43番のバスでフォレストヒルまで行き、そこからトラムでパウエル駅(Powell Station)に。パウエル駅から歩いて、ヨセミテ国立公園(Yosemite National Park)バスツアー集合場所のヒルトンホテルに向かった。ホテル南側のテンダーロイン(Tenderloin)地区は治安があまり良くないので、パウエルストリートからホテル北側のオファレルストリート(O'Farell Street)を歩いて、ツアー集合時間の10分前の7時20分にホテルに到着した。

 7時半になったがバスが来なかった。集合はコンシェルジュデスクのそばのはずだったが、コンシェルジュの人に「ツアーバスが来るはずなのですが」と問い合わせたところ、ホテル側面の出入口にツアーバスが来ることが多いとのことだった。言われるままホテル側面の所に行ってみると、ちょうどツアーバスが到着していた。

 今回のバスツアーは日本で予約したもので、「日本語ガイドツアー」となっている。参加者もガイドもドライバーも全員日本人。別に英語のツアーでも構わなかったが、息子も説明を聞いて分かるほうが良いと思い、日本語の方にしてみた。日帰りツアーもあったが、ヨセミテまでは片道4時間もかかるので、何となく「一泊しないと勿体ない」という理由で一泊することになった。ちなみに、ヨセミテ国立公園に行く日本人観光客のほとんどが、日帰りツアーとのこと。アメリカやヨーロッパの観光客は、2週間程度の予定で何日もかけて滞在する事が多いのとは対照的。


[ ベイブリッジからの眺め ]
 バスに搭乗、サンフランシスコからベイブリッジ(The Bay Bridge)を渡って、東に向かって走って行く。


[ サンフランシスコ近郊の風力発電機 ]
 バスに乗っている間は、サンフランシスコ在住のガイドさんが終始話しっぱなしだった。サンフランシスコについての話の一部を抜粋すると、こんな感じだった。
・気温は夏でも低めだが、年に何回か30℃を超える暑い時がある。
・平均的な家賃は40万円。
・ダウンタウン周辺では小さな家でも一軒1億円でも売れる。
・年収2000万円位の人が多い。
・医療費が高い。一泊入院するだけでも、軽く100万円に行ってしまう。
・IT系の会社は週休3日が増えてきている。
・ここ最近は雨が降っておらず水不足の状態が続いている。
・郊外に電車が伸びていて、電車通勤の人も増えている。
・市内から1時間以上離れた所なら2000万円程度で家が買える。
・ユニクロの服は値段の割に機能的なので人気がある。
・環境を考えて風力発電を増やしたが、貴重種の鳥が巻き込まれるケースがあり、自然保護団体から「小さく高速回転するものは認められない。もっと大きな羽根でゆっくりのものを」という声がある。


[ アーモンド畑 ]
 道中、広大なアーモンド畑やぶどう畑が見えた。他の作物の畑は見ていないが、これだけの大規模農業をやっているのを目の当たりにすると、日本での家族単位の小規模農業を継続するための保護政策が消滅すると、コスト的に対抗するのは絶対に不可能ということがよく分かる。

 途中、ドライブインのような所で休憩を一回挟んだあと、眠気が出てきてそのまま眠ってしまった。


[ マリポサの砕鉱機 ]
 マリポサ(Mariposa)というゴールドラッシュの時に栄えた場所でバスが止まり、ここで2度目の休憩。11時位だったが、昼食として弁当が配られた。こちらに来てから初めての白米に、鶏肉、魚、コロッケ、サラダ、ひじきなどのおかずが添えられていた。


[ インスピレーションポイントからの眺め ]
 しばらくして、ヨセミテ国立公園の入場ゲートを通過した。その後、有名な撮影ポイントの一つである、インスピレーションポイント(Inspiration Point)に到着。ここから、エルキャピタン(El Capitan)とハーフドーム(Half Dome)が一望できる。エルキャピタンはロッククライマーの聖地とも呼ばれる場所で、1000mを超える高さの崖になっている。登り切るには普通だと3日以上はかかるらしいが、崖の途中で睡眠を取るなんてことは、一般の人には中々できるものではない。なお、最速では2時間30分弱という記録があり、逆に50日以上かけてようやく登り切るという人もいるらしい。

 再びバスで移動し、センチネル橋(Sentinel Bridge)からハーフドームを見る。暗い色の水面と白っぽいハーフドームとのコントラストが印象的だ。また、少し歩いた所から、ちょろちょろとだけ水が流れるヨセミテ滝(Yosemite Falls)を見た。雪解けの春先は豪快な滝の流れが見られるが、年によっては大規模な洪水になることさえもあるらしい。


[ センチネル橋から見るハーフドーム ]

[ 水量の少ないヨセミテ滝 ]

 またバスに少し乗り、ヨセミテロッジ(Yosemite Lodge)に到着。ここで喉が渇いたので、カフェテリアでカフェモカを購入した。

 それから、カフェテリアを出てすぐの所にあるベンチで、ガイドさんと話をする機会があった。ガイドさんは35年前にこちらに来て、現状では特にお金には困っていないものの、好きでガイドの仕事をやっているとのこと。娘さんは医師でウイルスの研究をしており、これからアフリカに行くらしい。その後、教育の話に。ガイドさんは娘さんに特に勉強はさせず、自分のやりたいときにやらせた結果こうなったとのこと。日本は詰め込み教育ではあるが、日本の文化に合わせたやり方なので良いとも悪いとも言うことではない。仕事について、日本では長期の休みを取るのは難しいが、アメリカでは結果を出せばしっかりと休めるので効率的ではある。ガイドさんは野球選手のトレーナーとも知り合いらしく、日本政府要人の通訳の経験もあるとのこと。


[ ヨセミテロッジのシカ ]
 随所に自慢話っぽいところはあるものの、全体としては中々興味深い話だった。話の途中で、ロッジの敷地をシカの親子が横切った。

 ガイドさんとお話を終えた後、日帰りのツアー参加者のみがバスに乗り込むことになったが、うちの家族以外、ほぼ全員がそのままサンフランシスコに戻ってしまった。宿泊の人はここから自由行動になる。日本語ガイドツアーとはいうものの、ここから明日サンフランシスコに戻るバスに乗るまでは、また英語を使いながらの行動となる。

 その後、歩いてヨセミテ滝の近くまで行った。やはり、近くで見ても少ない水量は変わらない。滝から100メートル程離れた所で荷物を置いて休憩。妻と息子は2人でさらに滝壺の方まで歩いて行った。その間、二人の荷物の見張り番をしていたが、時折リスがあまり警戒心を持たずに近くまでやってきて、荷物を物色するタイミングを伺ったりしていた。


[ ヨセミテ滝 ]

[ 岩場のリス ]

 再びロッジまで戻ってしばらくゆっくりした後、公園内のシャトルバスで宿泊先のカリー・ビレッジ(Curry Village)に向かった。フロントオフィスでのチェックイン時に、「熊が出没するので、食料や匂いのある化粧品やシャンプーなども、テント内に置いてはいけません。テントのすぐ外にある、熊よけの棚に入れてください」という注意があった。

 フロントオフィスから5分ほど歩いて、宿泊するテントに着いた。テント周辺ではWi-Fiは使用できないが、コンセントがテントの中にちゃんとあって、スマートフォンやタブレットなどの充電には困らない。


[ カリー・ビレッジのテント外観 ]

[ テントの中 ]

 カリー・ビレッジ内にはレストラン、カフェ、プール、売店、Wi-Fiに接続できるラウンジなどもある。「テントで宿泊」と聞いていたので、以前コスタリカで宿泊したテントのような、電気も無いような不便な状況を想像していたが、ここは「さすがアメリカ」という感じだった。シャワーやトイレは別の建物にあり、フロントオフィスで教えてくれる4桁の暗証番号を、ドアに付いた数字キーで入力してロック解除する仕組みになっていた。


[ カリー・ビレッジの星空 ]
 昨晩に続いてのハンバーガーの夕食の後、家族皆で星空を眺めた。明かりで周りは暗くなかったが天の川がうっすらと見えた。残念ながら、カメラで天の川を捉えることはできなかった。

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