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レアメタル・レアアース - 雑誌ニュートン

名前: 小川 邦久 リンク: http://kunisan.jp/ 日付: 2011年1月29日



レアメタル・レアアース - 雑誌ニュートン久しぶりにNewton (ニュートン)を購入しました。題目はレアメタル・レアアース。私自身、前職も今の仕事もレアメタル関連ということになるので、かれこれ13年以上この業界で働いていることになります(加工材と原料の違いはありますが)。電車内のニュートンの広告を見て、瞬間的に「買わないと」と思ってしまいました。

レアメタルとは存在量が少なかったり、抽出するのが困難だったり、入手するのが難しい金属の総称です。レアアースも全てレアメタルの中に含まれます。ちなみに、レアメタルは和製英語で、英語では「minor metal(s)」と呼ばれます。レアアースはそのまま英語で「rare earth(s)」です。

今回ニュートンではリチウム(Li)、白金(Pt)、ネオジム(Nd)、ジスプロシウム(Dy)、インジウム(In)の5種類のレアメタルが詳しく紹介されています。技術的な詳細については、ニュートンを読んでいただくとして、これらの金属について個人的な知識や思い出を書いておこうと思います。

■ リチウム
リチウムと言えば、周期表の左上の方にあって、「ナイフでも切れる柔らかい金属」という印象があります。最近ではリチウムイオン電池としての用途が多く、リチウムの名前を聞いたことが無い人はいなのではないかと思います。リチウムは密度が低く(0.53g/cm3)、水にも浮くほどなのですが、実際には水に触れるとすぐに反応して、水素を発生しながら水酸化リチウム水溶液となります。

■ 白金(プラチナ)
白金に初めて触れたのは、大学の実験の時でした。金属の炎色反応を観察するのに、割り箸程度の長さの棒の先に、白金のリングが付いた器具を使いました。これを金属イオンが溶け込んだ水溶液に浸した後、バーナーの炎に近づけると特有の色の炎色反応を見ることができます。白金を使うのは他の物質との反応性が非常に低いことと(水溶液や炎の熱でも反応しない)、融点が高いこと(同じく反応性の低い金よりも700℃程度高い)があります。
その後、婚約指輪・結婚指輪までは、白金に触れることはありませんでした。
白金の用途としては、主に排ガス浄化装置や燃料電池などの触媒用として使われています。

■ ネオジム、ジスプロシウム
ネオジム、ジスプロシウムのどちらもレアアースです。「ネオジム」はよく「ネオジウム」と誤記されていますが、驚くことにGoogleで検索すると、「ネオジム」は185,000件、「ネオジウム」は352,000件と、「ネオジウム」の方が件数が多くなっています。日本語のネオジムはドイツ語の「Neodym」から来ており、英語も「Neodymium」なので、国際的に「ネオジウム(Neodium?)」では通じません。
携帯のバイブレーターやハードディスクに使われるなど、小型でも磁力が非常に強いネオジム磁石ですが、他の種類の磁石に比べて、高い温度で磁力が落ちるという欠点がありました。これを改良したのが、ネオジム磁石にジスプロシウムを加えた磁石です。
ただ、ネオジムにしても、ジスプロシウムにしても、直接手に触れたことはありません。
レアアースは全般的に酸素と結びつきやすい性質を持っているので、単体(金属)の状態で目にすることは稀と言えます。

■ インジウム
インジウムは液晶ディスプレイや太陽電池に使われるITO(酸化インジウムスズ)の原料として大量に消費されています。日本は中国などからインジウムを大量に輸入していますが、そのほとんどがITO製造用です。
インジウムの融点は157℃と金属の中では極めて低く、例えば火にあぶったフライパン程度の熱でも溶けてしまいます。その性質を利用して、スパッタリングターゲット(成膜用の金属の板)をバッキングプレート(スパッタリングターゲットをスパッタ装置に取り付けられるようにするための部品)に取り付ける際に、「糊」のような役割で使うこともあります(正確にはボンディング材と言います)。私が金属インジウムを初めて目にしたのは、こちらの「糊」の用途でした。

他にも仕事で色々なレアメタルを目にしましたが、もちろんまだ見たことのないものもあります。個人的にはオスミウム、イリジウムに触れてみたいです。どちらも金よりも大きな比重を持っています。





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