ケニア・サファリのススメ

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ケニア旅行記
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マサイ・マラの動物たち その③

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[ 木陰で昼食 ]
 その後警備員と別れ、しばらくドライブした後に木陰に車を停めて昼食の時間となった。外に出ると周囲は一面草原で、木が点々とある他には何もない。いい眺めだ。ナイロビ到着時には全く感じなかったが、こういう風景を見ることが出来て、はるばる日本から来た甲斐があった。

 昼食はハム&チーズのサンドイッチ、鶏肉、生野菜を刻んだサラダ、それにフルーツサラダだった。それぞれトレーに入っていて好きなものを取るような形になっていたが、生野菜だけは避けるようにした。どのガイドブックにも書いてあるが、アフリカの生野菜は寄生虫の卵が付いている可能性がある上、仮に野菜を水洗いしたとしても、その水で下痢を起こしてしまう可能性が高い。もともとお腹は強い方ではなく、入国当初からすでに下痢気味だったので、とにかく食事には注意するようにしていた。ニーナとステラはマダガスカル滞在中に食中毒でひどい下痢を起こしてしまい、3週間も治らなかった経験があるとのことで、やはり二人とも生野菜には手を出さなかった。トモさんは今まで海外でもお腹をこわしたことがないということで、生野菜をそのまま食べていた。お腹が丈夫というのは本当にうらやましい限りだ。

 昼食後に各国の仕事の話などをして、それから横になるなどしてのんびりした。その後また車に乗り込んだ。午後になってから少しずつ雲が出てきた。今日もまた夕立が降るのだろう。

 しばらくしてバッファローの群れを発見した。サイやバッファローは獰猛な動物なので、サファリカーでもあまり近づけない。近づきすぎると襲ってくることがあるとのこと。同じ草食動物でも比較的小型のシマウマやインパラなどは、車が止まった途端に警戒して、すぐさま逃げてしまう。これに対してライオンやチーターなどの肉食獣は、サファリカーが来ても全く気にしないばかりか、目を向けようともしない。野生なのになかなかの役者だと思う。
[ バッファローの群れ ]

[ スタックした車を助ける ]
 「川沿いの木の上にいることが多い」というヒョウを探しながらのドライブ中、向こうに車が一台停まっていて人が4人降りているのが見えた。4人ともこちらを見て手を振っている。どうやら車がぬかるみにはまりこんで、そのままスタックしてしまったらしい。
 停まっていた車は日産のキャラバン。2WDの車で、とても雨季のサバンナを走りきれるような車ではない。ふと車の後ろにある窓ガラスを見ると、ガイドブックで見たことのあるツアー会社のステッカーが貼ってある。このツアー会社は「車のメンテがなっておらず、またドライバーが勝手にコース省いてしまったりすることがある」と酷評されている。車のメンテとスタックしてしまったこととは直接関係ないが、やはりこういうトラブルは起こるべきところで起こるのだろう。車の底が完全に地面についているような状態だったが、我軍のランドクルーザーがロープを繋いで引っ張ったところ、何とか脱出できた。

 その後、1時間ほどヒョウを探し続け、ようやく木の上で休んでいる1頭を発見した。マサイ・マラでヒョウを発見するのは難しいと聞いていたが、これについても本当に運良く見つかった。
 このヒョウは獲物を食べたてなのか少し呼吸が荒く、とてものんびりという感じではなかった。ライオンなど他のネコ科の動物も、ハーハーと呼吸を荒くして苦しそうになりながらも、食べられるだけの量を食べてしまう。いつ獲物が獲れるかも分からないので、出来る限りの食いだめをしておくのだろう。
[ 木の上で休むヒョウ ]

 夕方になり、キャンプ場に戻るころには激しい夕立が降ってきた。車の中で雨が止むのを待ちながら、マイナがいろいろとケニアの内情を話してくれた。
「ケニアの学校では教員が多数エイズで死んで、教員不足の問題になっているんだ。何故だか分かるか。生徒と性交渉をして、エイズ感染が広まっているんだ。中にはPrimary School(日本で言う小学1年~中学2年にあたる8学年の学校)の教師で感染しているのもいる。生徒でも全体の17%が感染していると言われているほど、この国ではエイズの問題が深刻になってきている。ちょっと前まで『ケニアにエイズなどあるわけがない』ということで誰も気にとめていなかったが、次々に人が死んでいくのを見てみんなようやく気づくようになったんだよ」
 この他にも失業率が40%を越えて、国中で「教育を受けても仕事が出来ないのなら、果たして教育を受ける意味があるのか」という議論になっていたりと、ケニアの教育問題が深刻な状況に陥っていることを説明してくれた。

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