ケニア・サファリのススメ

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ケニア旅行記
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マサイ・マラの動物たち その①

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[ 雨の中のドライブ ]
 ドライバーのマイナがゲートの管理事務所で登録を済ませ、マサイ・マラ国立保護区に入園。道路はダートだったが、相変わらず速度を緩めることはなかった。時折道路にデコボコがあったりしてかなり揺れるものの、マイナの運転テクが確かなことは後ろに乗っていてもよくわかったので、スピードでの恐怖感というのは全くなかった。

 途中で激しい雨が降ってきた。ケニアでは3~5月、10~11月と、年に2回雨季があり、そのうちの3~5月の期間は「大雨季」と呼ばれ、場合によって洪水がおこることもあるらしい。マイナの話だと「5月になれば雨が降るのは一日のうちでも少しの時間だけ。もうピークは過ぎている」とのこと。乾季に比べて観光客が少ないものの、特にサファリ・ツアーに適さない季節ということではないらしい。

 しばらくして雨が止んだ。マイナは車を止めて後ろを振り向き、天井窓を開けるように言った。留め具を外して天井窓を開ける。ここから顔を出すと、風を受けながら景色を見ることが出来て心地よい。靴を脱いで座席の上に立ち、上半身を出すようにすると、もっと周りがよく見える。小さいころにテレビでよく見たアフリカ・サバンナの情景そのものだ。

 突然車が道路を外れ、草むらに入った。いったい何なのだろうと思ったが、すぐにゾウの群れが見つかった。
「ゾウは母親と子供だけで群れを作るんだ。オスは基本的に単独行動、繁殖の時期にだけ群れに入る」
 マイナからこう説明があったが、野生のものを見ながらだとよく納得できる。この後にも何回かゾウを見たが、必ず5~30頭程度の群れか1頭のみ単独で行動しており、確かに単独のものは必ずオスだった。仮に動物園で同じことを説明されたとしてもうまく想像がつかないものだけど、こうやって実際に生態を観察しながらというのは本当に面白い。
[ アフリカゾウの群れ ]

[ 草を食べるシマウマ ]
 マイナに「日本にはゾウはいないのか」と聞かれた。「動物園にはいるが野生のものはいない。サルならいるけど」と答えたが、反応がなかった。もちろんケニアにもサルはたくさんいて、ゾウに比べたら珍しいものでもないので、日本のサルにもそれほど興味がないのだろう。

 車の移動中もシマウマ、ガゼル、インパラ、ヌーなどの草食動物は頻繁に見ることが出来る。それに比べてライオン、チーター、ヒョウなどの肉食動物はなかなか見つからない。これも昔生物の授業で習った「強いものは弱いものに比べて数が少ない」という原則が成り立っている。

 遠方に別のサファリ・カーが数台集まっているのが見えた。そこに到着してみるとポツンとチーターが座っている。サファリ・カーに囲まれ、観光客にはカメラを向けられて、何だかテレビ局のドラマの撮影でもやっているかのようだ。
 このチーターはおなかが膨れている。どうやら妊娠中のメスのようだ。時速100キロを超えるスピードで獲物を捕らえることで有名なチーターだが、身重ではそのスピードは出せないだろう。しばらくしてからゆっくりと立ち上がり、はるか数百メートル先のインパラの群れの方向に歩いていった。日も暮れてきたので、結果を見ずにその場を去ることになったが、あの後インパラを捕らえることができたのだろうか。
[ 妊娠中のチーター ]

 一泊目の宿に向かう。ニーナ、ステラ、トモさんの3人はキャンプ・サファリで、こちらはロッジ・サファリ。キャンプ・サファリは寝袋持参でテントでの宿泊となるが、その分安価(ロッジ・サファリのほぼ半額)で食事も3食ちゃんと付く。宿泊の快適さやアフリカでの衛生面を考えて、高いロッジ・サファリの方を選んでしまったが、キャンプ場を見たところ設営もしっかりしているし、ケニアの自然の中にそのままあるといった感じで悪くなさそうだった。
 ロッジはMara Sopa Lodgeというところで、単独で宿泊すれば一泊US$162(約19,360円)と高級ホテル並。もちろんサービスは万全。ポーターが荷物を部屋まで運んでくれて、部屋には豪華なベッドと清潔なシャワールームがある。食事の方は夜はアラカルトでメインディッシュは牛や羊の肉料理、朝はビュッフェスタイルで、料理ももちろん美味しかった。ただ、ロッジには不満があるわけではなかったのだけど、何となくキャンプの方が面白そうだなと感じてしまった。

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