ナンセンスな物語(12)-都営地下鉄直通

 いつもの朝、山本はいつもの駅に着いたが、定期券を家に置いてきてしまった。仕方がないので、自動券売機で切符を買うことにした。

 券売機にお金を入れて、目的の駅のボタンを押すと、下の取り出し口から缶コーラが出てきた。山本は最初不思議に思ったが、その缶コーラを飲んでみることにした。すると中身は黒酢だった。黒酢の嫌いな山本は、そのまま地面に吐き出してしまった。「汚いことするな」と駅員に注意されてしまった。

 山本は黒酢コーラを手にもったまま、自動改札をそのまま通り抜けた。ゲートが黒酢コーラを遠隔認識するシステムになっているようだ。そこからエレベーターに乗り、1分ほど上にあがると、そこはジェットコースター乗り場だった。

 山本はジェットコースターに乗りこみ、シートベルトを締めた。それからジェットコースターはスロープを上りはじめ、スロープの頂点から一気に急降下、その後2回転した後にトンネルに入った。このジェットコースターは都営地下鉄に乗り入れる。

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